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ジャーナリストがオランウータンに人生を捧げた理由(その1)

オランウータンCOP救助

オランウータン、誰もが一度は動物園で会ったことがあるのではないでしょうか。

それでは、オランウータンは野生ではインドネシアにしか生息していないこと、そしていまや絶滅の危機に瀕していることはご存知でしょうか?

これはオランウータンの住処となる森林が失われているためですが、パーム油を作るための大規模なプランテーション開発がもっとも大きな要因であると言われています。こういった状況からオランウータンを守るために、インドネシアでは多くの保護団体が活動しています。

住処を失ったオランウータン

そのうちの一つであるオランウータン保護センター(Centre for Orangutan Protection、通称COP)を率いるのは若干40歳のインドネシア人であるハルディさんです。

ハルディさんは過去に、社会問題を追いかけるジャーナリストとして活躍していました。それまではオランウータンとはまったく無縁の世界でしたが、過去にあった出来事がきっかけで保護活動に携わるようになったそうです。

ジャーナリストと写真

あるとき、オランウータンの密猟・密輸についての闇を暴くための取材をする機会がありました。オランウータンは、中東やアジアなどではペットとしての需要があるらしく、タイにあった闇市場を経由して密輸されていることを知ったそうです。密輸の実態を暴くために闇市場に潜入し、時には密輸業者になりすまして取引をしたり、時には現地警察への告発を行ったりしていました。

オランウータンの密輸は至ってシンプルで、麻酔を打ってスーツケースに入れ、旅行客を装って飛行機に乗って移動するだけです。空港の関係者にはきっちりと賄賂を支払うことで協力者となってもらえば、荷物検査や税関なども問題なく通過できるそうです。

「密猟・密輸禁止キャンペーンの写真」

ある日、密輸業者になりすましオランウータンの赤ちゃんに麻酔を打ったところ、その麻酔が強すぎたようで亡くなってしまいました。密輸を撲滅することを目的としていたとはいえ、自らの手でオランウータンを殺してしまったことに責任を感じ、これから先の人生をオランウータンのために捧げる決意をしたそうです。

後半へ続く〜

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