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迷子のオランウータン、ポピーちゃんのママはどこ?

オランウータンポピー

こんにちは、環境のお兄さんです!

上の写真はインドネシアのボルネオ島(カリマンタン)で、オランウータンの保護活動をしているCOP(
Centre for Orangutan Protection)のリハビリセンターに訪問したときに撮影したものです。

名前はポピーちゃん。
当時は生後2〜3ヶ月ほどで、まだ歯も生えていません。

つぶらな瞳がとてもキュートで、どこか人間の赤ちゃんにも似た愛らしさがあります。

動いているポピーちゃんは、こちらで見ることができます。

オランウータンは平均して7年に一度しか出産しないそうです。その間、母親は24時間365日を子どもと離れることなく一緒に過ごします。生後6ヶ月までは一日中母親の体につかまっていますが、6ヶ月を過ぎたあたりから母親の体から離れて木に登ったり枝にぶら下がったりするようになります。その後、8歳前後までは母親とともに過ごし、食べ物の探し方や食べ方、寝床(ネスト)の作り方など森の中で生きていく術を学びながら自立していくのです。

 

 

オランウータン親子

 

この話を聞いて考えてみると、生まれて間もないポピーちゃんは、本来であればまだ母親と一緒に暮らしているはず。この写真を撮った時は、素直にかわいいオランウータンに会えて嬉しいという感情しかありませんでしたが、その意味を考えたときなんとも言えない複雑な気持ちになりました。ポピーちゃんの母親はどこに行ってしまったのでしょうか?

 

オランウータン救助

 

オランウータンは現地の言葉で「森の人」を意味しますが、その名の通り森がなければ生きていくことができません。迷子のポピーちゃんの家はなくなってしまいました。なぜ、そのようなことになってしまったのでしょうか?1970〜1990年代にかけて森林開発や密猟により、オランウータンはその数を減らしましたが、2000年以降はパーム油を生産するための大規模なアブラヤシ農園開発や火災が主な原因となっています。

 

アブラヤシ農園空撮

 

ポピーちゃんは、アブラヤシ農園の中にポツンと一人取り残されているところをたまたま通りかかった住民に保護されたそうです。その近くに母親の姿はありませんでした。残念ながら母親はアブラヤシ農園を荒らす害獣として殺されてしまった可能性が高いとのことです。

オランウータンCOP救助
救助が必要なオランウータンをケージに入れてリハビリセンターに搬送する。

 

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